【完全版】妹が吸血鬼の花嫁になりました。
「だから、最悪夜になれば逃げだすことも可能だと思ってたんだよ。まさかその前にあんなことになるとは思わなかったからな……」
「やっぱり、お前に託すんじゃなかった」
悔し気に吐き出す俊君。
でも、永人は非を認めつつもやっぱり態度は不敵だった。
「別にてめぇに託された覚えはねぇよ」
「なっ⁉」
「聖良は俺の女だ。守れなかったことを後悔してたってなぁ、他人にとやかく言われる筋合いはねぇ」
非を自覚していても、それを責められていても周りは関係ないと言う。
その後悔は、自分だけのものだと……。
「目の前で好きな女が死にかけるなんてなぁ……あんな思いは、もうごめんだ」
苦々しく……ううん、いっそ憎々し気に言い捨てた永人に、俊君も言葉が出てこないみたいだった。
沈黙が落ちてしばらく。
浪岡君がポツリと言葉を紡いだ。
「じゃあ、聖良先輩のことはこれからもあなたが守る、と?」
「……当たり前ぇだ」
「聖良先輩の方が強くなったのに?」
「んなの関係あるか。自分の女を守るのに理由なんかいるかよ」
当たり前のことを聞くなとばかりに吐き出す永人に、浪岡君は小さく息を吐いた。
「やっぱり、お前に託すんじゃなかった」
悔し気に吐き出す俊君。
でも、永人は非を認めつつもやっぱり態度は不敵だった。
「別にてめぇに託された覚えはねぇよ」
「なっ⁉」
「聖良は俺の女だ。守れなかったことを後悔してたってなぁ、他人にとやかく言われる筋合いはねぇ」
非を自覚していても、それを責められていても周りは関係ないと言う。
その後悔は、自分だけのものだと……。
「目の前で好きな女が死にかけるなんてなぁ……あんな思いは、もうごめんだ」
苦々しく……ううん、いっそ憎々し気に言い捨てた永人に、俊君も言葉が出てこないみたいだった。
沈黙が落ちてしばらく。
浪岡君がポツリと言葉を紡いだ。
「じゃあ、聖良先輩のことはこれからもあなたが守る、と?」
「……当たり前ぇだ」
「聖良先輩の方が強くなったのに?」
「んなの関係あるか。自分の女を守るのに理由なんかいるかよ」
当たり前のことを聞くなとばかりに吐き出す永人に、浪岡君は小さく息を吐いた。