【完全版】妹が吸血鬼の花嫁になりました。
私が知らないところでも何かあったのかもしれない。
「聖良さんがただの吸血鬼であれば、“唯一”がいて血の契約までしている者に手を出そうなどとは思わない。だが、月原家は強い吸血鬼を生み出すことにこだわっている家だ。始祖の力……その血を手に入れようと躍起になるだろう」
「それは、つまり……」
「愛良さんにしようとしていたことを聖良さんにするだろう。愛良さんにはもう手を出せないから、尚更」
「そんな!」
顔を青ざめさせて愛良は叫ぶ。
月原家が愛良にしようとしていたこと?
監禁して子供を産ませようとしているって聞いた気がするけれど……。
他にも何かあるんだろうか?
愛良の反応はそう思わせるには十分なものだった。
でも、聞いて良いものか迷う。
愛良にとっても嫌な記憶になってる気がするし……。
そうして口を出せないうちに話は進んで行く。
「だが、当然そんなことはさせない。月原家には他の家も辟易しているんだ。多くの主家が集まる中好き勝手は出来ない。もちろん護衛もつける」
「……それでも、不安です」
強くハッキリ守ると口にした田神先生だけれど、愛良は納得できない顔をした。
「聖良さんがただの吸血鬼であれば、“唯一”がいて血の契約までしている者に手を出そうなどとは思わない。だが、月原家は強い吸血鬼を生み出すことにこだわっている家だ。始祖の力……その血を手に入れようと躍起になるだろう」
「それは、つまり……」
「愛良さんにしようとしていたことを聖良さんにするだろう。愛良さんにはもう手を出せないから、尚更」
「そんな!」
顔を青ざめさせて愛良は叫ぶ。
月原家が愛良にしようとしていたこと?
監禁して子供を産ませようとしているって聞いた気がするけれど……。
他にも何かあるんだろうか?
愛良の反応はそう思わせるには十分なものだった。
でも、聞いて良いものか迷う。
愛良にとっても嫌な記憶になってる気がするし……。
そうして口を出せないうちに話は進んで行く。
「だが、当然そんなことはさせない。月原家には他の家も辟易しているんだ。多くの主家が集まる中好き勝手は出来ない。もちろん護衛もつける」
「……それでも、不安です」
強くハッキリ守ると口にした田神先生だけれど、愛良は納得できない顔をした。