【完全版】妹が吸血鬼の花嫁になりました。
そして、そのお別れ会の事件のときにパワーアップした状態の嘉輪も見た。
強くて、いつも以上に綺麗な姿。
まさしく“純血の姫”と言えそうなあの姿は、今思い出しても惚れ惚れする。
あのときの嘉輪と同じ状態になっているってこと?
流石に純血種の嘉輪ほどでは無いと思うけど。
「満月が上昇の月だっていう吸血鬼が多いけれど、聖良さんはどうなのかしら? 確か満月では無かったと思うけれど……」
「そうですね。どっちかっていうと欠けていってた気がしますし……」
なんて話をしてから、湯冷めするといけないしと言って弓月先輩と別れた。
***
部屋に戻ると電気をつけずに真っ先に窓の方へ向かった。
スマホで調べた方がちゃんとした月齢とかも分かるんだろうけれど、まずは直にこの目で今日の月を確認したかったから。
でも、ぱっと見月は見当たらない。
位置的に見えないだけかな? と思って窓を開けて身を乗り出すけれど、やっぱり見えない。
それどころか月が出ているのかと疑問に思えるほど暗くて……。
もしかして、と思ってスマホで確認してみる。
「あ、やっぱり。今日は新月なんだ」
月齢が一回りして、また新しい月の始まり。
一日目の月って意味で、朔月ともいう。
始まりの月。
強くて、いつも以上に綺麗な姿。
まさしく“純血の姫”と言えそうなあの姿は、今思い出しても惚れ惚れする。
あのときの嘉輪と同じ状態になっているってこと?
流石に純血種の嘉輪ほどでは無いと思うけど。
「満月が上昇の月だっていう吸血鬼が多いけれど、聖良さんはどうなのかしら? 確か満月では無かったと思うけれど……」
「そうですね。どっちかっていうと欠けていってた気がしますし……」
なんて話をしてから、湯冷めするといけないしと言って弓月先輩と別れた。
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部屋に戻ると電気をつけずに真っ先に窓の方へ向かった。
スマホで調べた方がちゃんとした月齢とかも分かるんだろうけれど、まずは直にこの目で今日の月を確認したかったから。
でも、ぱっと見月は見当たらない。
位置的に見えないだけかな? と思って窓を開けて身を乗り出すけれど、やっぱり見えない。
それどころか月が出ているのかと疑問に思えるほど暗くて……。
もしかして、と思ってスマホで確認してみる。
「あ、やっぱり。今日は新月なんだ」
月齢が一回りして、また新しい月の始まり。
一日目の月って意味で、朔月ともいう。
始まりの月。