【完全版】妹が吸血鬼の花嫁になりました。
日が落ちるまで
ザワリ
パチパチと鳴り響く拍手の中、ヒソヒソと話す声が聞こえる。
小声だし拍手の音でほとんど聞こえないけれど、私を見て「あの子が始祖の再来なのか?」みたいなことを話しているみたいだった。
信じられないと驚いているというより、ただただ不思議がられている様に感じる。
見られている状態に緊張するけれど、顔には笑顔を張り付けて進んだ。
愛良と共に一段高くなっている舞台に立つと、パーティーの進行を任されているらしき人がマイクを片手に話し出した。
「皆様、ご紹介いたします。まずは“花嫁”である香月愛良様」
名前を呼ばれて愛良が笑顔でペコリとお辞儀する。
緊張しているみたいでちょっとぎこちなかったけれど、これはこれで愛嬌があって可愛いと思う。
「愛良様はこの度赤井零士と血婚の儀式を行い、契約を果たしました」
説明に拍手が鳴る。
ひとしきり鳴り終えると、「そして」とわずかに緊張した声が私の紹介を始めた。
「そして彼女の姉である香月聖良様」
私はゆっくりお辞儀をする。
和装だし、出来る限り綺麗に見えるよう頑張った。
「この方は特殊な事情により“花嫁”と同等の血を持つことになり、その後紆余曲折あって純血種の血を入れられ吸血鬼となりました」
パチパチと鳴り響く拍手の中、ヒソヒソと話す声が聞こえる。
小声だし拍手の音でほとんど聞こえないけれど、私を見て「あの子が始祖の再来なのか?」みたいなことを話しているみたいだった。
信じられないと驚いているというより、ただただ不思議がられている様に感じる。
見られている状態に緊張するけれど、顔には笑顔を張り付けて進んだ。
愛良と共に一段高くなっている舞台に立つと、パーティーの進行を任されているらしき人がマイクを片手に話し出した。
「皆様、ご紹介いたします。まずは“花嫁”である香月愛良様」
名前を呼ばれて愛良が笑顔でペコリとお辞儀する。
緊張しているみたいでちょっとぎこちなかったけれど、これはこれで愛嬌があって可愛いと思う。
「愛良様はこの度赤井零士と血婚の儀式を行い、契約を果たしました」
説明に拍手が鳴る。
ひとしきり鳴り終えると、「そして」とわずかに緊張した声が私の紹介を始めた。
「そして彼女の姉である香月聖良様」
私はゆっくりお辞儀をする。
和装だし、出来る限り綺麗に見えるよう頑張った。
「この方は特殊な事情により“花嫁”と同等の血を持つことになり、その後紆余曲折あって純血種の血を入れられ吸血鬼となりました」