【完全版】妹が吸血鬼の花嫁になりました。
聞き覚えのある声が、暗くなりかけた空に響く。
その声の主が突進してきたようだと理解すると、声とはまた別の人物の腕が私を引き寄せて伊織たちから離す。
ギュッと抱きしめられて、覚えのある腕に安堵した。
「な、がと……」
気を失っていたはずなのに、来てくれたんだ……。
さっき言っていた中和剤を飲んだのかもしれない。
でも確実に中和できるわけじゃないみたいだったのに……。
「聖良……っく!」
やっぱり薬の効果はまだ残っているのか、ここまで来るのが限界だったらしい。
私を抱きしめたまま、地面に倒れてしまった。
「岸、無理はするな。とにかくそのまま聖良さんを離さない様に守れ!」
私達と伊織達の間にさっき突進してきた田神先生が立ちふさがる。
そういえば、田神先生は会場の外の警備を担当すると言っていたっけ。
そのため薬を吸わずに済んだのかも知れない。
でも、伊織達がそちらの警備を放置していたとも思えなかった。
それでも来てくれたんだ。
宣言した通り、ちゃんと助けに来てくれたことに胸が熱くなる。
「お前は……シェリーはどうした⁉ そちらの対応は彼女に任せたはずだ!」
田神先生を見てわずかに焦りを見せる伊織。
どうやら今回シェリーは会場にいない吸血鬼達の対応をしていたらしい。
その声の主が突進してきたようだと理解すると、声とはまた別の人物の腕が私を引き寄せて伊織たちから離す。
ギュッと抱きしめられて、覚えのある腕に安堵した。
「な、がと……」
気を失っていたはずなのに、来てくれたんだ……。
さっき言っていた中和剤を飲んだのかもしれない。
でも確実に中和できるわけじゃないみたいだったのに……。
「聖良……っく!」
やっぱり薬の効果はまだ残っているのか、ここまで来るのが限界だったらしい。
私を抱きしめたまま、地面に倒れてしまった。
「岸、無理はするな。とにかくそのまま聖良さんを離さない様に守れ!」
私達と伊織達の間にさっき突進してきた田神先生が立ちふさがる。
そういえば、田神先生は会場の外の警備を担当すると言っていたっけ。
そのため薬を吸わずに済んだのかも知れない。
でも、伊織達がそちらの警備を放置していたとも思えなかった。
それでも来てくれたんだ。
宣言した通り、ちゃんと助けに来てくれたことに胸が熱くなる。
「お前は……シェリーはどうした⁉ そちらの対応は彼女に任せたはずだ!」
田神先生を見てわずかに焦りを見せる伊織。
どうやら今回シェリーは会場にいない吸血鬼達の対応をしていたらしい。