【完全版】妹が吸血鬼の花嫁になりました。
終話 愛する人と、永遠に。
場も治まり、何人か項垂れている人はいたけれど問題もなく解散となった。
月原家の人達は監視付きで一先ずは帰すことになる。
今回の件は吸血鬼同士の事件となるため、ハンター協会は手を出すことはないし出来ないのだそう。
月原家に関しては後日吸血鬼達だけで処遇が決められるだろう、と田神先生が報告してくれた。
どうなるかは分からないけれど、もう私達に手を出してくることはないだろう。
……私が相愛の誓いを宣言したとき、伊織は希望を見るような目をしていた。
多分、シェリーのことを考えたんだろう。
まあ、どうするのかは彼らの自由だ。
これ以上関わってこないのならそれでいい。
始祖としての力はまだ扱える状態だけれど、力も馴染んで口調や態度がもとに戻ったからだろうか。
周囲も多少は緊張がほぐれたみたいだった。
「凄いことしちゃったわね?」
苦笑気味にそう言って近付いてきた嘉輪に、私も苦笑いで返す。
「うん、自分でもビックリだよ。……でも、やらずにはいられなかったんだ」
永人と共にあるために。
誰にも邪魔をされないために。
「そうね。……格好良かったわよ? 『これは相愛の誓いである。何人たりとも引き離すことは許されない!』だったかしら?」
わざわざ声マネまでして再現する嘉輪に唇を尖らせる。
月原家の人達は監視付きで一先ずは帰すことになる。
今回の件は吸血鬼同士の事件となるため、ハンター協会は手を出すことはないし出来ないのだそう。
月原家に関しては後日吸血鬼達だけで処遇が決められるだろう、と田神先生が報告してくれた。
どうなるかは分からないけれど、もう私達に手を出してくることはないだろう。
……私が相愛の誓いを宣言したとき、伊織は希望を見るような目をしていた。
多分、シェリーのことを考えたんだろう。
まあ、どうするのかは彼らの自由だ。
これ以上関わってこないのならそれでいい。
始祖としての力はまだ扱える状態だけれど、力も馴染んで口調や態度がもとに戻ったからだろうか。
周囲も多少は緊張がほぐれたみたいだった。
「凄いことしちゃったわね?」
苦笑気味にそう言って近付いてきた嘉輪に、私も苦笑いで返す。
「うん、自分でもビックリだよ。……でも、やらずにはいられなかったんだ」
永人と共にあるために。
誰にも邪魔をされないために。
「そうね。……格好良かったわよ? 『これは相愛の誓いである。何人たりとも引き離すことは許されない!』だったかしら?」
わざわざ声マネまでして再現する嘉輪に唇を尖らせる。