【完全版】妹が吸血鬼の花嫁になりました。
「それどころじゃなくなったって……ならちゃんと説明してよ。赤井君だって参加してくれるって言ってたじゃない!」
対する有香も必死なのか、どんどん口調が強くなる。
私はどうすればいいのかと内心焦りながらも、二人の様子を窺うことしか出来ない。
でも他のみんなは有香の味方らしく口々に同意の声を上げていた。
「そうだよ。大体早退とか突然すぎだろ?」
「何があったのか知らないけど、そんなすぐ行かなきゃならないことなの?」
好き勝手に話し始めるみんな。
昨日妹の愛良がつけられていたことも知らないんだからそういう危機感がないのは仕方ないんだろうけれど……。
あまりに言いたい放題になってきて、「案外大した用事でもないんだろう?」なんて言葉が聞こえてきたときには流石の私もキレそうになった。
愛良が危険な目に遭ってるかも知れないのに、大したことないわけないでしょう⁉
そう叫んでしまう前に、隣からポツリと低い声が聞こえた。
「……あぁ、イライラする」
「え? 何?」
普段のチャラチャラヘラヘラした様子とは打って変わり、怒りを滲ませた低い声に私は聞き間違いかと思って聞き返した。
でも俊君はそれには答えず、周りのみんなに笑顔を向ける。
「皆さん、何か勘違いしてませんか?」
「え……」
対する有香も必死なのか、どんどん口調が強くなる。
私はどうすればいいのかと内心焦りながらも、二人の様子を窺うことしか出来ない。
でも他のみんなは有香の味方らしく口々に同意の声を上げていた。
「そうだよ。大体早退とか突然すぎだろ?」
「何があったのか知らないけど、そんなすぐ行かなきゃならないことなの?」
好き勝手に話し始めるみんな。
昨日妹の愛良がつけられていたことも知らないんだからそういう危機感がないのは仕方ないんだろうけれど……。
あまりに言いたい放題になってきて、「案外大した用事でもないんだろう?」なんて言葉が聞こえてきたときには流石の私もキレそうになった。
愛良が危険な目に遭ってるかも知れないのに、大したことないわけないでしょう⁉
そう叫んでしまう前に、隣からポツリと低い声が聞こえた。
「……あぁ、イライラする」
「え? 何?」
普段のチャラチャラヘラヘラした様子とは打って変わり、怒りを滲ませた低い声に私は聞き間違いかと思って聞き返した。
でも俊君はそれには答えず、周りのみんなに笑顔を向ける。
「皆さん、何か勘違いしてませんか?」
「え……」