元聖女ですが、過保護だった騎士が今世(いま)では塩です。
「お互い好きな方に振り向いてもらえるよう頑張りましょうね、レティシアさん!」
「う、うん!」
その迫力に少し気圧されながら私は頷いたのだった。
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「それで、レティはなんでそんなに落ち込んでるの? 良かったじゃない」
寮の部屋に帰り先ほどの話をすると、アンナが不思議そうに首を傾げた。
「もう少し遅かったら、私様子を見に行こうかと思っていたのよ?」
「ありがとう、アンナ……」
私はベッドに突っ伏したままお礼を言う。
「で? 一体どうしたの?」
アンナがベッド脇にしゃがみ込んでこちらを優しく覗き込んできた。
私はそちらに顔を向けて、ぽつりぽつり答えていく。