男装令嬢は竜騎士団長に竜ごと溺愛される
「おい!どこに行くつもりだ!!」
後ろから呼び止められ、振り返るとショーンが隣の寝室のドアに手を掛けたところだった。
「はぁー。胸騒ぎがして来てみたら…
本当に行こうとしてるし…」
カイルに近付き、怪我していない方の腕を掴み、強引に部屋に押し戻す。
「お前はまったく、昔っから無鉄砲な所があったよな…。
団長になってから慎重になったが、
今何時か分かってるか?
そして俺達は今戦地から戻ったところだ。
しかもお前は死ぬかもしれなかった重傷を負ってる。
しかも…熱くないか?熱もあるじゃねぇか!
そんなんでどこ行くつもりだ?野垂れ死にたいのか。」
「助けに、行かなければ…。
彼女は暗闇が苦手だ…
1人で泣いてるかもしれない…
誰かに捕われたらどうする?傷付けられたら?
そんな時に寝てなんていられる訳ないだろ。」
「ここからは俺の仕事だ。
今のお前は使い物にならない。
お前が暴走した時に止めるのが俺の役目だ。
薬に頼ってでも寝て体を休めろ。」
カイルはベッドに追いやられ、水と薬を渡される。
「…これがもし、毒だったらどうする?」
カイルがポツリと言う。
「裏切り者はルーカスだ。判りきってる筈だろ?
俺がもし敵ならこんな弱ってる相手に毒なんてもらない。大怪我で大雨の中飛び出して、ほっときゃ死ぬだろ…。」
ショーンはニヤッと笑う。
「それもそうだな…。」
クシャクシャっと無造作に髪を掻き分ける。
「大丈夫だ。
サラ嬢は雨が降ってる限り無事だ。
だってそうだろ、竜の速さに追い付くには竜しか居ない。
天候は敵も読めなかったのかもな、相当慌ててる筈だ…。
俺の知ってる中で、雨が好きな竜はブルーノだけだ。」
「無事に帰ってこれたら往復で二日だ…。
雨はいつまで降るか分からない…。」
「心配症だなぁ?
そんなんじゃ嫌われるぞ。」
呆れ顔でショーンは言う。
「彼女は一人この擁壁で囲まれた場所まで乗り込んで来たんだ。お前が思ってるほど弱くない。信じてやれ。」
カイルは素直に薬を飲み横になる。
「お前が寝てる間に、全て終わらせといてやるから安心しろ。」
そう言ってショーンは部屋の灯りを消し部屋を足速にて行く。
後ろから呼び止められ、振り返るとショーンが隣の寝室のドアに手を掛けたところだった。
「はぁー。胸騒ぎがして来てみたら…
本当に行こうとしてるし…」
カイルに近付き、怪我していない方の腕を掴み、強引に部屋に押し戻す。
「お前はまったく、昔っから無鉄砲な所があったよな…。
団長になってから慎重になったが、
今何時か分かってるか?
そして俺達は今戦地から戻ったところだ。
しかもお前は死ぬかもしれなかった重傷を負ってる。
しかも…熱くないか?熱もあるじゃねぇか!
そんなんでどこ行くつもりだ?野垂れ死にたいのか。」
「助けに、行かなければ…。
彼女は暗闇が苦手だ…
1人で泣いてるかもしれない…
誰かに捕われたらどうする?傷付けられたら?
そんな時に寝てなんていられる訳ないだろ。」
「ここからは俺の仕事だ。
今のお前は使い物にならない。
お前が暴走した時に止めるのが俺の役目だ。
薬に頼ってでも寝て体を休めろ。」
カイルはベッドに追いやられ、水と薬を渡される。
「…これがもし、毒だったらどうする?」
カイルがポツリと言う。
「裏切り者はルーカスだ。判りきってる筈だろ?
俺がもし敵ならこんな弱ってる相手に毒なんてもらない。大怪我で大雨の中飛び出して、ほっときゃ死ぬだろ…。」
ショーンはニヤッと笑う。
「それもそうだな…。」
クシャクシャっと無造作に髪を掻き分ける。
「大丈夫だ。
サラ嬢は雨が降ってる限り無事だ。
だってそうだろ、竜の速さに追い付くには竜しか居ない。
天候は敵も読めなかったのかもな、相当慌ててる筈だ…。
俺の知ってる中で、雨が好きな竜はブルーノだけだ。」
「無事に帰ってこれたら往復で二日だ…。
雨はいつまで降るか分からない…。」
「心配症だなぁ?
そんなんじゃ嫌われるぞ。」
呆れ顔でショーンは言う。
「彼女は一人この擁壁で囲まれた場所まで乗り込んで来たんだ。お前が思ってるほど弱くない。信じてやれ。」
カイルは素直に薬を飲み横になる。
「お前が寝てる間に、全て終わらせといてやるから安心しろ。」
そう言ってショーンは部屋の灯りを消し部屋を足速にて行く。