男装令嬢は竜騎士団長に竜ごと溺愛される
「灯台下暗しってのはこう言う時に使うんだな。」
朝早く、仮眠を取ってたショーンの元にルーカスが見つかったと一報が届いた。
ルーカスは地下にある牢に隠れていた。
「で?
自分のした事に罪の意識を感じたのか?」
しばらく俯き黙っていたルーカスが口を開く。
「カイル団長はご無事ですか?…」
「昨夜の作戦を敵に漏らしたのはお前だろ。何故カイルの心配を?
お前のせいで若干作戦を変更しなくちゃいけなくなった…。」
「も,申し訳ございませんでした。」
ルーカスは縛られ捕われながら、地面に頭を付けて謝る。
「頭を上げろ。
カイルは無事だ。ちょっと弱っているがそれは怪我のせいじゃ無い。
で、何故リューク殿に嘘の情報を流した?」
「リューク殿に聖水の在処を教えてもらう為です…。」
「敵は、場所を知るのが目的か?
その聖水の事を敵に漏らしたのはお前だな。」
目に涙を溜めルーカスは自供する。
「僕は、僕はリューク殿と同じなのです…。
三年前、漁師だった父が海賊に捕らえられました。父を助けたければ竜騎士団に入り、情報を漏らせと言われ…。」
ううっと涙する。
「悪いが同情は出来んぞ。
俺達騎士団の信用を落とす案件だ。
カイルの怪我についてはお前のせいとはいい切れないが…
リューク殿に着いてはお前のせいだ。
雨の中1人で寝ずに飛んでいる筈だ。
リューク殿に何かあったら無事にここからは出れないと思え。
カイルがお前を殺すかもな…。」
「団長に殺されるなら本望です。」
震える声で、でもはっきりとルーカスは言う。
「誰かに止めて欲しかったのか?
何故,その旨を事が起きる前に我々に言わなかった?
カイルだったら何とかしたぞ。
貴族も平民も皆同じ尊い命だと日頃から言っていただろう。
あの男ならお前の親父さんも助け出した筈だ。」
床にひれ伏し泣きじゃくるルーカスはまるで子供のようだった…
「で?
お前は誰に頼まれて情報を流してたんだ?」
「…顔は知りません。
ケイと名乗る海賊のリーダーだと聞きました。彼を裏切ると家族諸共命は無いと…。」
「聖水に興味を持ったのはお前が教えたからか?」
「ち、違います!
先日の海峡沖での戦いで怪我した団員が戻って来たのを見たらしく…それで…教えたら父を解放してくれると…。」
「…で、親父さんは解放されたのか?」
「…分かりません。
父は捕まる前、ヤバい取引を見てしまったと、海賊と貴族が薬を取引をしている現場にたまたま遭遇したと言っていました。」
「じゃあ。その海賊のリーダーの顔を見たのかもな。…殺されてなきゃいいが。もしくは薬漬けにされてるかもしれない…。」
「えっ……そんな…。」
「リューク殿の父上は薬を飲まされ廃人一歩手前だった…。
あの聖水のおかげで一命は取り留めたが、薬は依存性が高いから抜け出すのが大変だ。
聖水を日々飲み続けなければいけないかもしれない。」
「とりあえず、大人しく牢屋に入っていろ。」
「父は?父はどうなったか調べてもらえませんか?」
「…連れて行け。カイルだったら同情して調べたかもしれんが、あいにく俺はあいつみたいに優しく無くてね。
悪い事した奴に同情の余地は無い。」
「リューク殿が無事に帰ったら考えてくれるだろ。」
泣き崩れるルーカスを団員は力ずくで連れて行く。
海賊団のリーダー ケイ何者だ?
今や、隣国カターナとも手を結び堂々と取引をする程の男だ。
まさか薬で操ってるのか?」
朝早く、仮眠を取ってたショーンの元にルーカスが見つかったと一報が届いた。
ルーカスは地下にある牢に隠れていた。
「で?
自分のした事に罪の意識を感じたのか?」
しばらく俯き黙っていたルーカスが口を開く。
「カイル団長はご無事ですか?…」
「昨夜の作戦を敵に漏らしたのはお前だろ。何故カイルの心配を?
お前のせいで若干作戦を変更しなくちゃいけなくなった…。」
「も,申し訳ございませんでした。」
ルーカスは縛られ捕われながら、地面に頭を付けて謝る。
「頭を上げろ。
カイルは無事だ。ちょっと弱っているがそれは怪我のせいじゃ無い。
で、何故リューク殿に嘘の情報を流した?」
「リューク殿に聖水の在処を教えてもらう為です…。」
「敵は、場所を知るのが目的か?
その聖水の事を敵に漏らしたのはお前だな。」
目に涙を溜めルーカスは自供する。
「僕は、僕はリューク殿と同じなのです…。
三年前、漁師だった父が海賊に捕らえられました。父を助けたければ竜騎士団に入り、情報を漏らせと言われ…。」
ううっと涙する。
「悪いが同情は出来んぞ。
俺達騎士団の信用を落とす案件だ。
カイルの怪我についてはお前のせいとはいい切れないが…
リューク殿に着いてはお前のせいだ。
雨の中1人で寝ずに飛んでいる筈だ。
リューク殿に何かあったら無事にここからは出れないと思え。
カイルがお前を殺すかもな…。」
「団長に殺されるなら本望です。」
震える声で、でもはっきりとルーカスは言う。
「誰かに止めて欲しかったのか?
何故,その旨を事が起きる前に我々に言わなかった?
カイルだったら何とかしたぞ。
貴族も平民も皆同じ尊い命だと日頃から言っていただろう。
あの男ならお前の親父さんも助け出した筈だ。」
床にひれ伏し泣きじゃくるルーカスはまるで子供のようだった…
「で?
お前は誰に頼まれて情報を流してたんだ?」
「…顔は知りません。
ケイと名乗る海賊のリーダーだと聞きました。彼を裏切ると家族諸共命は無いと…。」
「聖水に興味を持ったのはお前が教えたからか?」
「ち、違います!
先日の海峡沖での戦いで怪我した団員が戻って来たのを見たらしく…それで…教えたら父を解放してくれると…。」
「…で、親父さんは解放されたのか?」
「…分かりません。
父は捕まる前、ヤバい取引を見てしまったと、海賊と貴族が薬を取引をしている現場にたまたま遭遇したと言っていました。」
「じゃあ。その海賊のリーダーの顔を見たのかもな。…殺されてなきゃいいが。もしくは薬漬けにされてるかもしれない…。」
「えっ……そんな…。」
「リューク殿の父上は薬を飲まされ廃人一歩手前だった…。
あの聖水のおかげで一命は取り留めたが、薬は依存性が高いから抜け出すのが大変だ。
聖水を日々飲み続けなければいけないかもしれない。」
「とりあえず、大人しく牢屋に入っていろ。」
「父は?父はどうなったか調べてもらえませんか?」
「…連れて行け。カイルだったら同情して調べたかもしれんが、あいにく俺はあいつみたいに優しく無くてね。
悪い事した奴に同情の余地は無い。」
「リューク殿が無事に帰ったら考えてくれるだろ。」
泣き崩れるルーカスを団員は力ずくで連れて行く。
海賊団のリーダー ケイ何者だ?
今や、隣国カターナとも手を結び堂々と取引をする程の男だ。
まさか薬で操ってるのか?」