紙飛行機
笹川美奈
体が…重い。
緊張してるみたいに肩が固い。
コンコン
「?……はぃ」
ガチャ…
「…優ちゃん……」
「よぉ///」
……懐かしいよ。
いつも優ちゃん、照れて会いに来てくれるよね。
学校からの癖。
ほら首触った…。
いつもその癖見て笑って、あぁ好きだなぁって思うんだ。
「優ちゃ」
「ん?」
髪伸びたね。
かっこよくなったね。
「………好きだよ…」
「うん。俺も」
あたしは小さく笑った。
「ちくしょう…」
「え?」
「美奈が珍しい事言うから襲おうかと思ったのにこんなビニールシートに邪魔された」
「…///」
「あれ?顔赤くない?」
「うるさい///」
布団で顔を隠した。
本当はもっと優ちゃんの顔見たいよ。
「でもこれで美奈が助かるなら俺は入らない」
まだ諦めてないの?
優ちゃん…凄いよ。
やっと会えて……欲が出ちゃったのかな…?
「優ちゃん…」
「……ん?」
泣いてるの?
語尾上がったよ(笑)
「あた…し、…優ちゃんに…触れたぃ」
「俺も」
優ちゃんがゆっくり動かしてビニールシートに触れた。
あたしも触れた。
「冷たい」
「美奈も」