紙飛行機
「いや?俺高校生」
そぅ高校生だ…。
なのに…。
「じゃー何で溝にはまって複雑骨折してんだよ!!」
「それを言っちゃイヤン」
「「「「お前キモい」」」」
高校1年生の田村将平。
俺の弟。
頭は中の下。
でもそれをカバーできるほどの才能はある。
昔からスポーツと友達作りは物凄く上手い。
友達の誕生日は絶対に覚えていて、小中高どの先生にも
「その記憶力を勉強に使え」と言われているほど友達大好き。
高校生になってまだ間もない頃、家の近くの溝にはまって複雑骨折をしたバカで、言ったら調子に乗るから言わないけどかわいい弟。
俺は田村優太。
弟とは真逆で市内での一番の進学校の3年生。
部活でやっていたバスケも市では3位に入りいい思い出だ。
進学希望で目標の四大も先生にはこのままキープするのがベストと言われた。
俺と将平、あまりにも真逆で本当に兄弟かと疑われるのもしばしば。
でも俺は弟を人として尊敬できるから好きなんだ。
夕日がまぶしい……。
弟には感謝だ。
将平のこの記憶力で、君に会えたから……。