紙飛行機
「ねぇ優ちゃん、あたし将来花屋さんになるの」
「へぇ…じゃー卒業したら花屋でバイト?」
「ううん。花屋さんって意外に免許いるんだよ!!だから頑張って勉強して免許取るんだ」
「へぇ……じゃー頑張らないとっ」
「頑張ってますよー」
「え?マジ?全然見えない(笑)」
「あ、ひどーいっ!!!」
「ゴメンゴメン(笑)」
「優ちゃんの将来の夢だって笑ってやる!!……って…優ちゃん何になりたいの?」
「……………笑うなよ///」
「頑張る」
「………先生。中学の先生になりてーの///」
「…」
「中学のとき、めちゃくちゃいい先生がいて、俺のこともみんなの事も一生懸命真剣に考えてくれてさ……。自分の息子も小さいのにそっちのけみたいに俺等の所来てさ……。だから俺はそんな先生になりてーのっ///」
「…。なれるよ!!優ちゃん頭いいし!!優しいし!!絶っ対なれるよっ!!!」
なぁ奈美、お前笑うって言ったじゃん。
いつもそーだよな。
奈美のそーゆー所好きだよ…。
笑って頭を撫でてやると顔真っ赤にしてこっち見るんだ。
肩すくめて
「優ちゃんズルい///」
と言う。
その顔も
その声も
かわいく思えて軽く抱き締める。
ほら…こんなにも愛しく思えてきた。
奈美……会って…抱き締めたいよ……。