磁石な恋 ~嫌よ嫌よは嫌なだけ?~
───ここまで来るとポジティブ過ぎて逆にすごいな。

真海はため息をついて口を開いた。

「私は今の仕事、やりがいを感じながら楽しくやってるの。一人一人を大切にしてくれるすごくいい会社だし、同僚も工場の人達も取引先の人達もすごく素敵で皆でチームなの。その一員でいられてすごく幸せだから感謝してる。それはあいつの・・・今の彼氏のおかげ。私の人生を正しい方向に導いてくれたの。」

初めて悠馬のことを『彼氏』と称したことに照れを感じたが、とても誇らしい気持ちで顔を綻ばせた。

「・・・なんだよ、その顔。ムカつくな!」

元彼は初めて聞くような乱暴な口調で言うと真海をあずま屋の中のベンチに押し倒し、両手を押さえつけ無理矢理唇を奪った。
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