私は女の子にはなりたくない
 数学だったようで、数学教師が入ってきた。

 「お、東雲起きてるんだな」

 入ってきた途端、挨拶よりも先に口にした教師。

 無視するのも気分が乗らず。

 「はい・・・」

 と声にした。

 「感心感心!」と呟いている教師に声大きいなと思った。

 

 「白乃!今日起きてたらしいじゃない」

 どうしたの!と弥香がはしゃいで聞いてき
た。

 そんなふうに言われたら、なんか逆にショック。

 まぁ、そうなるのも無理ないよ。

 「でも、授業聞いてたわけじゃない・・・」

 「そんなこと言わなくて良いと思うけど」

 凛々が頭をくしゃっと撫でて言う。
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