私は女の子にはなりたくない
 「ちょ、白乃____「行ってくる」

 私のパーカーを引っ張って、引き留めた弥香の言葉を遮って少し強く言った。

 紫乃の言うこと聞かなきゃ、どうなるかわからないんだよ・・・。

 行っても、どうなるかわからないけど。

 「ありがとう、来てくれて・・・!」

 紫乃の方へと行くと、がっしりと腕を掴まれた。

 私が逃げないようにかな・・・。

 力では絶対私に敵わないの知ってるだろうに・・・。

 連れ込まれたのは人が滅多に立ち寄らない、理科準備室。
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