MINE.

心配そうに尋ねてくる。

「どこも悪くないけど……?」
「腹は空いてます?」
「うん、空いてる」
「夕飯、取ってきますね」

空腹だから、という答えに辿り着いたのか、松田は立ち上がる。

母屋の台所から遠い場所で食事を取るときは自分で取りに行かねばならない。

じゃあ一緒に、と立ち上がりかけると、松田が「行ってきます」と扉を閉めたところだった。動きが俊敏だ。

あれのどこが肥ったというのだろう。

わたしは一人居間に残され、誰も見なくなったテレビを消す。アイスのゴミを捨てると、離れの外で車の音が聞こえた。すぐ裏は駐車場で、それが五十鈴さんの車なのはすぐに分かった。

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