MINE.
忙しい身なので次いつ会えるか分からない。
とりあえず挨拶に行こうと離れを出た。
思った通り、部屋へ向かう五十鈴さんに会えた。
「おう、息災か」
「相変わらずです」
「あれ、松田は?」
わたしの後ろを見るが、松田は来ていない。
「ご飯取りに行きました」
「言ってねーの? 大丈夫なんか」
「大丈夫って?」
そんな、悪いことをしているわけでも無いのに。
首を傾げるのを、五十鈴さんは少し笑って首を振った。
「いやまあ、来るとは思ってたけどな」
「わたしがここへ?」
「そう。いや少し違うな、お前を、松田がここへ連れて、来るとは思ってた」