MINE.
あれは、むかしの夢だ。
なんでここに。
あ、そうだ、ドラマを観ていて……。
「今何時!?」
真っ暗な部屋の中、転がるようにベッドから下りた。
「夜中の一時です」
「帰らなきゃ」
「もう泊まって行ったらどうです」
リビングのソファーに浅く座っていた松田が言う。
「いやでも、明日着る服無いし」
「じゃあ明朝家にお送りして、それから会社に」
「え、あーうーん……」
悩んでも、そうするより外ない。
もう終電も無いし、松田が送ってくれないと帰れない。
「そうする」
「お湯は溜めてあります」
「ありがと。入ってくる」
「はい、ごゆっくり」