MINE.
でも、わたしずっと松田に好きって言っていたし……もしかしてそれもセクハラに当たる?
やんわりスルーされていたけれど。
確かに、上司の子供となれば強く出られないというのも分かる。
白衣を着て、手を水に晒しながら止まる。
いやでも、それも分かってたことだ。
わたしは松田が強く拒まないのを知ったうえで……。
ぶん、と頭を振る。自己嫌悪は研究の大敵だ。
「全然好意のない相手から、好きって何度も言われるのってどう思う?」
同期の川崎さんは枝豆を摘みながら眉を顰めた。
「えー? 迷惑かなあ」
「そうだよね……ちょっと考えれば分かるよね……」