MINE.

定時で上がったわたしたちは駅の近くの居酒屋チェーン店で飲んでいた。

そして自己嫌悪に浸っている。

こうやって、松田から離れて分かること、多いな……。

「あの松田さんについに玉砕したの?」
「してないけど、したっていうか……」
「え、どっち?」
「とりあえず、引いたの。もう好きっていうのも辞めるし、会いに行くのも辞める」
「へえー、何か理由があるの?」

特に表情を変えることなく、川崎さんは尋ねる。わたしはジントニックを飲み干した。

「松田の幸せを祝うことに決めたの」
「これまた突飛な」

お替りを頼む。次はジンウォッカで。

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