MINE.

もうお終い。
こんなのの、どこがちゃんとした大人なのだろう。

「こんなガキの世話見るのはもう御免だって、言えば」

ぺち、と両頬を両手で挟まれた。
驚いて止まる。出始めた涙が引っ込む。

「ガキだったら、苦労してねえな」

言われた言葉を理解する前に、頬が離される。

「落ち着きました? 絹さん、とりあえず戻りましょう。話の続きはまた今度に」

やんわりと肩を押され、歩き出す。

何も落ち着いてない。

寧ろ黒いどろどろが更に渦巻いて、ぐつぐつも煮込まれている。

結局わたしは欲しい解答は得られず、前と同じく往なされた。

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