MINE.

結局わたしたちは似たもの同士ってこと?

「とりあえず一週間は……ええ、では」

あいしてるの。

だから、どこにも行かないで。
ここにいて。
雁字搦めにしたい。ずっと、ずっと、ここで。

意識が浮上する。ベッドの上だった。どろどろとした眠気と葛藤する。

「松田?」

離れの家だった。つまり松田の住む場所だ。
いつからここに居たんだっけ、と思考を辿りながら無意識に口にする。

「はい。水持ってきます」

確か、あの日松田の車に乗って。

キスをしてそれから。

ここに来て、夕飯を食べて。

どら焼きと、松田の淹れてくれたお茶を飲んで。

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