MINE.

眠気に負けて、またベッドに横になる。

暑かったのだろうか。キャミソール一枚しか着ていない。

松田に見つかったら怒られそう、とシーツを下から引っ張る。

「絹さん、飲めますか」
「ん……あれ、今何時?」

コップに入った水が差し出される。それを受け取ろうと手を伸ばす。

「朝の十時です」
「日曜日?」
「火曜です」

か、よう?

火曜って、月曜の次の?

「しごと、」
「一週間は休むと連絡しました」
「え?」

焦りから身体を起こす。見えた太腿に無数の鬱血痕。

手にとった水を零した。

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