大嫌いの先にあるもの
「ところで今週はどうして不機嫌そうなの?」
追加で頼んだあんみつを食べながら聞いた。
「不機嫌?」
隣で同じようにあんみつを食べる黒須が手を止めた。
「うん。なんかスーツも真っ黒だし、関係のない学生は出て行けなんて言っちゃうし。黒須らしくないって言うか」
黒須が考えるように自分の服装を見た。
「今週のラッキーカラーがブラックなんだ」
「冗談だよね?」
黒須がクスッと笑った。
「相沢に言われたんだよ。学生につきまとわれるのが嫌なら威圧感を与える格好をしろって。態度も厳しくした方がいいって」
「つまり相沢さんのアドバイスに従ったって事?」
黒須が頷いた。
「僕が大学で変に目立ち過ぎるから春音に精神的な負担をかける事になるんだって相沢に説教をされてね。だから今週は春音に迷惑をかけないように気を遣ったんだ」
さすが相沢さん、よくわかっている。
正直、黒須の周りに女子たちが群がる光景はあまり気持ちよくない。
これって嫉妬かな。
うん?
相沢さん、私が嫉妬しているって知っているの?
もしかして私が黒須に恋している事にも気づいてる?
あの鉄仮面の相沢さんに弱みを握られたって事?
どうしよう……。
追加で頼んだあんみつを食べながら聞いた。
「不機嫌?」
隣で同じようにあんみつを食べる黒須が手を止めた。
「うん。なんかスーツも真っ黒だし、関係のない学生は出て行けなんて言っちゃうし。黒須らしくないって言うか」
黒須が考えるように自分の服装を見た。
「今週のラッキーカラーがブラックなんだ」
「冗談だよね?」
黒須がクスッと笑った。
「相沢に言われたんだよ。学生につきまとわれるのが嫌なら威圧感を与える格好をしろって。態度も厳しくした方がいいって」
「つまり相沢さんのアドバイスに従ったって事?」
黒須が頷いた。
「僕が大学で変に目立ち過ぎるから春音に精神的な負担をかける事になるんだって相沢に説教をされてね。だから今週は春音に迷惑をかけないように気を遣ったんだ」
さすが相沢さん、よくわかっている。
正直、黒須の周りに女子たちが群がる光景はあまり気持ちよくない。
これって嫉妬かな。
うん?
相沢さん、私が嫉妬しているって知っているの?
もしかして私が黒須に恋している事にも気づいてる?
あの鉄仮面の相沢さんに弱みを握られたって事?
どうしよう……。