大嫌いの先にあるもの
「このアクセサリーは?」

「黒須様からお預かりした物です。立花様のお姉さまが結婚式でお付けになった物だと聞いております」

やっぱり美香ちゃんが付けてたやつだ。
宝石店でオーダーメイドで作ってもらったやつだって美香ちゃんは言っていた。

かなり高価な物だっていうのも聞いてる。

急に首元と耳たぶが重く感じた。こんな高価なアクセサリー付けていいのかな。

「よくお似合いですよ」
「ありがとうございます」

それにしても黒須は、私にこんなにドレスアップをさせて、これから何をさせるんだろう?

一番考えられるのは誰かの結婚式にお供として出席する事だけど……。

「では、お支度はこれで終わりです。只今、迎えの者が参りますので」

黒須が迎えに来てくれるのかな?
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