満月の夜に、オオカミは泣く
周りを見渡しながらゆっくりと歩く。
すごく静か…そして、人が……いない?
どこに行けば良いのかもわからず、
とりあえず、細い道を進んでいた。
ここがどこかもわからないよー。
わたしの想像していた漆黒さとは似ているけれど、
このキラキラ輝く街並みに反して、
ここまで人がいないのが不思議だった。
長い自分の影を呆然とおいかけていると、
うるさいほどに煌めく街並みとは少し風景が変わり、
ぼんやりとした光の空間が広がっていた。
「ん?公園…」
証明が神秘的にに照らす公園にたどり着いたみたいだ。
「ちょっとここで休もうかな…」
ここまで一度も足を止めずに
ただただ歩いてきたわたしの足だったが、
一度煌めく風景を去った今、
その代償が襲ってきた。