満月の夜に、オオカミは泣く





ひどい。
3対1なんて。


足が笑うように震えている。




男の人に会うのだって初めてなのに、


外に来て初めて出会ったニンゲンが、
こんな暴力を振るっているなんて…





どうしよう。
でも、みてるだけじゃだめだよね。


⋯⋯行こう。





どこから湧いてきたのかわからない勇気が、
笑い震える私の足を前進させた。



今考えると…
これはあの妖精に呼ばれていたからなのかもしれない。







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