満月の夜に、オオカミは泣く





えー嘘、誰かまだいるの?







「……へぇ、女か。それも1人。珍しーなぁ、その度胸は褒めてやるよ。ただ、怖くねーのか?それとも、援交待ちか?」



え?女って⋯私?






腕を組んで見下ろす男。
……どう見ても私の方を見てるよね?、





「なんで、?…私がいるってわかるの?」





思ったよりちゃんと声が出て自分で驚く私。





「ふっなめんなよ世界一の暴走族の総長やってんだ。いつ命落としてもおかしくない」






なんで?
怖い人なのに。



…さっきみたいに足が笑わない。









< 22 / 25 >

この作品をシェア

pagetop