満月の夜に、オオカミは泣く
…でも、決めたんだ。
この命が尽きるまでに。
わたしは机の引き出しを開けて、
一つのノートを手に取る。
・城の外にでる
・この国を変える。
ノートの1番後ろのページを開く。
絶対にやってやる。
このお城から出ることを禁止され続けてきた。
お母さんもきっと、外の景色が見たかったでしょ?
わたしが見てきてあげる、
ソトの景色を…
それと…いいなづけの純喜、だっけ?
その人と結婚?
冗談じゃないわ。
私は一人で生きていける。
私の人生は私が決めてみせる。
この汚い国変えてみせる。
それにこの命は⋯無駄にできない。
あんな父親のいいなりになんて!