天涯孤独となったはずなのに幸せに溢れています
翌日の日曜日。
朝から幼なじみの蘭子とランチの予定。
もともと近所に住んでいた蘭子は就職を機にひとり暮らしをしたが、引っ越した先は私とまた近い距離に住み始めた。
お互い何かあれば行き来できる距離で私は何かと蘭子に支えてもらっている。
母の葬儀をする時には蘭子のお母さんにも助けてもらい、とても感謝している。
そんな蘭子とは1ヶ月ぶりのランチ。私が連休だと話すとすぐに出かけようと声をかけてくれた。幼稚園の先生をしている蘭子はとてもアクティブで、その行動力には驚かされる。
1ヶ月前に会った時には夏なのだから海に行こう、と急に電車に乗り海へ連れ出された。
私も蘭子くらいアクティブになりたいが、なかなか見倣うことができずにいる。引きこもり気味の私を蘭子がリードしてくれてちょうどいい。
今日はランチの約束だが、そのあと付き合って欲しいところがあると言われていた。
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