天涯孤独となったはずなのに幸せに溢れています
ハッとして離そうとしたら、彼の方から絡めるようにぎゅっと握り返された。
彼の優しい眼差しに私も絡めた手をそっと握り返した。
「茉莉花。離してあげられなくなる前に外に出よう」
頷くと彼は私の手を引き、車のキーを持ち玄関へと向かった。
秋の夕暮れは早く、玄関を出ると17時を過ぎた今、既に暗くなっていた。
「茉莉花こっち」
パーキングへ案内してくれ、助手席に乗せてくれた。
「ありがとう」
「さ、何食べようか」
彼は運転席に回り込むとエンジンをかけた。
離された手がまた冷たく感じる。
「温かいものがいいです。グラタン! グラタンが食べたい」
「よし。じゃ、おすすめのお店に行こうか」
彼はシフトレバーをドライブに入れ、発進させた。
20分くらい経っただろうか、目の前には丘の上に立つ見晴らしのいいレストランがあった。
日曜日の夜で家族連れも多く、賑やかな雰囲気のお店だった。
キッズスペースもあり、小さな子供から大人までが楽しめるお洒落なレストランといった感じ。この前のお店といい、このお店もとても素敵だった。
たまたま空いた席にすぐ案内されるとお互い注文を済ませ、ほっと一息ついた。
正面に彼が座ると先程キスしたことを思い出し、急に恥ずかしくなり会話がうまくできなくなった。
「茉莉花は可愛いね」
私の反応を見てこそっと耳打ちする。
「そんなことばかり言わないでください」
軽く睨むように、じとっと見ると彼はクスクス笑っていた。
料理を食べ、また手を繋ぎ車へ戻ると家に送ってもらった。
お互い明日は仕事のためいつまでもゆっくりしていられない。
啓介さんは金曜にオーストラリアから帰国して、昨日も今日も私に会っていたから疲れが取れていないのではないか。よく考えたら今日も午前中は仕事をしていたんだった。
「啓介さん、疲れてますよね。早く寝てくださいね」
別れ際に車から降り、声をかけると運転席から助手席の窓越しに笑っていた。
「全然疲れてなんかいないさ。むしろ絶好調だ。でも、茉莉花がそういうなら添い寝して早く寝かせてくれてもいいんだよ」
「もう!」
私の反応を確認すると彼は笑い声まであげ、手を振ると車を発進させた。
彼の優しい眼差しに私も絡めた手をそっと握り返した。
「茉莉花。離してあげられなくなる前に外に出よう」
頷くと彼は私の手を引き、車のキーを持ち玄関へと向かった。
秋の夕暮れは早く、玄関を出ると17時を過ぎた今、既に暗くなっていた。
「茉莉花こっち」
パーキングへ案内してくれ、助手席に乗せてくれた。
「ありがとう」
「さ、何食べようか」
彼は運転席に回り込むとエンジンをかけた。
離された手がまた冷たく感じる。
「温かいものがいいです。グラタン! グラタンが食べたい」
「よし。じゃ、おすすめのお店に行こうか」
彼はシフトレバーをドライブに入れ、発進させた。
20分くらい経っただろうか、目の前には丘の上に立つ見晴らしのいいレストランがあった。
日曜日の夜で家族連れも多く、賑やかな雰囲気のお店だった。
キッズスペースもあり、小さな子供から大人までが楽しめるお洒落なレストランといった感じ。この前のお店といい、このお店もとても素敵だった。
たまたま空いた席にすぐ案内されるとお互い注文を済ませ、ほっと一息ついた。
正面に彼が座ると先程キスしたことを思い出し、急に恥ずかしくなり会話がうまくできなくなった。
「茉莉花は可愛いね」
私の反応を見てこそっと耳打ちする。
「そんなことばかり言わないでください」
軽く睨むように、じとっと見ると彼はクスクス笑っていた。
料理を食べ、また手を繋ぎ車へ戻ると家に送ってもらった。
お互い明日は仕事のためいつまでもゆっくりしていられない。
啓介さんは金曜にオーストラリアから帰国して、昨日も今日も私に会っていたから疲れが取れていないのではないか。よく考えたら今日も午前中は仕事をしていたんだった。
「啓介さん、疲れてますよね。早く寝てくださいね」
別れ際に車から降り、声をかけると運転席から助手席の窓越しに笑っていた。
「全然疲れてなんかいないさ。むしろ絶好調だ。でも、茉莉花がそういうなら添い寝して早く寝かせてくれてもいいんだよ」
「もう!」
私の反応を確認すると彼は笑い声まであげ、手を振ると車を発進させた。