天涯孤独となったはずなのに幸せに溢れています
彼ときちんと付き合い始めてから毎日朝も夜も連絡を取り合うようになった。
けれど彼は秘書という仕事柄帰るのが遅くなるのも多々ある。
朝もお弁当屋の私が早いかと思っていたが彼の方が早い日もあるので驚いた。
「茉莉花ちゃん、彼が来たわよ」
ふみさんの声に振り返ると久しぶりに啓介さんがお弁当を買いに来ていた。
以前もよく来てくれていたが、今もそれは変わることがなく移動途中に寄ってくれる。
彼が私のことを呼び捨てにするようになり、みんな私との関係が変わったことに気がついた。
安治郎のみんなだけではない。常連さんたちにさえ「茉莉花ちゃんよかったね」と声をかけられてしまう。そのたびに私は固まってしまうが、啓介さんは「温かく見守ってよ」と
さらっと返す。大人だなぁと改めて思う。
先日久しぶりに佐倉さんとふたりで安治郎に来た。その時に周りの人から私と啓介さんとの関係について聞かされた佐倉さんは開いた口が塞がらずパクパクしていた。啓介さんを睨み、「帰るぞ!」と声を荒げていた。
それを見て啓介さんは頭をかきながら佐倉さんの後を追いかけていた。
その夜、佐倉さんからは「大人げなかった、すまない」とメッセージが届いた。
啓介さんからは「驚いていたが社長は反対ではないよ。でも傷つけらようなことがあれば許さないからな、と言われたよ」とあった。
佐倉さんが啓介さんに言った言葉は私を守るものであり、私を心配してくれる人がここにいると思わせてくれるには十分で、とても嬉しくなった。
【お昼は驚きましたが、先程啓介さんから佐倉さんが言ってくれた言葉を聞いて嬉しくなってしまいました。ありがとうございました】
メッセージをすぐに見てくれたのか佐倉さんからはまたすぐにリターンが来た。
【私はとても複雑だよ。竹之内は優秀で真面目、ユーモアもあって人として信用に値すると思い手元に置いている。人を見る目はあると思っているが、茉莉花ちゃんの相手となると冷静ではいられないよ】
ふふふ。
なんだか啓介さんは大変そう。人として評価されているのに、私の相手となった途端に冷静ではいられないなんて言われる人に仕えるなんて。
【お手柔らかにお願いします。近いうちに今度は一緒にお墓参りに行きませんか? 実家の墓地には入れず、母ひとりのお墓なんです】
【ひとりは寂しいな。是非一緒に行かせてほしい】
私は月命日の日を提案すると二つ返事が返ってきた。社長業が忙しいのではないかと聞くが気にしなくていいと返事がくる。
正直なところ母の元に連れて行っていいのか悩んでいたが、この前の様子を見てお墓にも是非連れて行きたくなってしまった。だからすぐにいい返事をくれ嬉しかった。日にちと時間の約束をすると啓介さんにもメッセージを返信した。
けれど彼は秘書という仕事柄帰るのが遅くなるのも多々ある。
朝もお弁当屋の私が早いかと思っていたが彼の方が早い日もあるので驚いた。
「茉莉花ちゃん、彼が来たわよ」
ふみさんの声に振り返ると久しぶりに啓介さんがお弁当を買いに来ていた。
以前もよく来てくれていたが、今もそれは変わることがなく移動途中に寄ってくれる。
彼が私のことを呼び捨てにするようになり、みんな私との関係が変わったことに気がついた。
安治郎のみんなだけではない。常連さんたちにさえ「茉莉花ちゃんよかったね」と声をかけられてしまう。そのたびに私は固まってしまうが、啓介さんは「温かく見守ってよ」と
さらっと返す。大人だなぁと改めて思う。
先日久しぶりに佐倉さんとふたりで安治郎に来た。その時に周りの人から私と啓介さんとの関係について聞かされた佐倉さんは開いた口が塞がらずパクパクしていた。啓介さんを睨み、「帰るぞ!」と声を荒げていた。
それを見て啓介さんは頭をかきながら佐倉さんの後を追いかけていた。
その夜、佐倉さんからは「大人げなかった、すまない」とメッセージが届いた。
啓介さんからは「驚いていたが社長は反対ではないよ。でも傷つけらようなことがあれば許さないからな、と言われたよ」とあった。
佐倉さんが啓介さんに言った言葉は私を守るものであり、私を心配してくれる人がここにいると思わせてくれるには十分で、とても嬉しくなった。
【お昼は驚きましたが、先程啓介さんから佐倉さんが言ってくれた言葉を聞いて嬉しくなってしまいました。ありがとうございました】
メッセージをすぐに見てくれたのか佐倉さんからはまたすぐにリターンが来た。
【私はとても複雑だよ。竹之内は優秀で真面目、ユーモアもあって人として信用に値すると思い手元に置いている。人を見る目はあると思っているが、茉莉花ちゃんの相手となると冷静ではいられないよ】
ふふふ。
なんだか啓介さんは大変そう。人として評価されているのに、私の相手となった途端に冷静ではいられないなんて言われる人に仕えるなんて。
【お手柔らかにお願いします。近いうちに今度は一緒にお墓参りに行きませんか? 実家の墓地には入れず、母ひとりのお墓なんです】
【ひとりは寂しいな。是非一緒に行かせてほしい】
私は月命日の日を提案すると二つ返事が返ってきた。社長業が忙しいのではないかと聞くが気にしなくていいと返事がくる。
正直なところ母の元に連れて行っていいのか悩んでいたが、この前の様子を見てお墓にも是非連れて行きたくなってしまった。だからすぐにいい返事をくれ嬉しかった。日にちと時間の約束をすると啓介さんにもメッセージを返信した。