天涯孤独となったはずなのに幸せに溢れています
【今日は社長とお墓参りだったよな? そのあと会えないか?】
帰りの電車の中で啓介さんからメッセージが届いた。
実はこのあとふたりでお寿司を食べに行く予定にしていた。
佐倉さんが美味しいものを一緒に食べようと以前から誘われており、ようやく今日一緒に行くことになったのだ。
【今帰る途中なのですが、これから佐倉さんとご飯を食べに行く予定なんです】
申し訳なく思いながらメッセージを送るとすぐに既読が付いた。
【そうか。残念だけど今日は社長に譲るよ】
メッセージのやり取りをしていると横から佐倉さんが話しかけてきた。
「竹之内から? なんだって?」
「えっと……このあと会えないか、と。でも佐倉さんと食事に行くから断りました」
すると佐倉さんはニヤッと笑っていた。
「残念だったな。竹之内を出し抜けて少し嬉しいよ」
電車の中だが、クスクスと小さな声で笑っていた。
とても楽しそうで、啓介さんとの掛け合いが思い出される。
最近はふたりでお弁当を買いに来ても、今までよりからかい合うような掛け合いをしており気が合うんだなと思っていた。
社長と秘書の関係以上の親しさを感じていた。
「竹之内を誘ってやるか?」
ひとしきりクスクス笑いをし終えた頃佐倉さんから言われた。
私は首を横に振ると「大丈夫です」と答えた。
すると目尻を下げ、ますますクスクス笑いが止まらなくなっていた。
人気の少ない電車の中とはいえ大の大人がひとり笑っているのはおかしなものだが、なんだか楽しげで私まで微笑んでしまう。
帰りの電車の中で啓介さんからメッセージが届いた。
実はこのあとふたりでお寿司を食べに行く予定にしていた。
佐倉さんが美味しいものを一緒に食べようと以前から誘われており、ようやく今日一緒に行くことになったのだ。
【今帰る途中なのですが、これから佐倉さんとご飯を食べに行く予定なんです】
申し訳なく思いながらメッセージを送るとすぐに既読が付いた。
【そうか。残念だけど今日は社長に譲るよ】
メッセージのやり取りをしていると横から佐倉さんが話しかけてきた。
「竹之内から? なんだって?」
「えっと……このあと会えないか、と。でも佐倉さんと食事に行くから断りました」
すると佐倉さんはニヤッと笑っていた。
「残念だったな。竹之内を出し抜けて少し嬉しいよ」
電車の中だが、クスクスと小さな声で笑っていた。
とても楽しそうで、啓介さんとの掛け合いが思い出される。
最近はふたりでお弁当を買いに来ても、今までよりからかい合うような掛け合いをしており気が合うんだなと思っていた。
社長と秘書の関係以上の親しさを感じていた。
「竹之内を誘ってやるか?」
ひとしきりクスクス笑いをし終えた頃佐倉さんから言われた。
私は首を横に振ると「大丈夫です」と答えた。
すると目尻を下げ、ますますクスクス笑いが止まらなくなっていた。
人気の少ない電車の中とはいえ大の大人がひとり笑っているのはおかしなものだが、なんだか楽しげで私まで微笑んでしまう。