天涯孤独となったはずなのに幸せに溢れています

私の部屋は築30年の木造アパート。リノベーションされているため和室だった部屋が洋室にはなっているが窓やドアは変わっていないためとても古い。このアパートのいいところは安いところと保証人がいらないと言うだけで駅からも遠く、湿気っぽいのも難点だ。
蘭子のように普通のマンションに引っ越したいが、安治郎で働いてる限り金銭的には厳しい。安治郎は給料は安いけれど食費がかからないのでなんとか今の生活を維持できているのが現状だ。母の生命保険もわずかしかない。仕事を変えるのがいいのかもしれないが今の生活を手離せない。
たまにの贅沢がこうして蘭子と過ごす時間だ。
蘭子は私の懐事情もわかっているので無理なお誘いはしない。今日のこのお店もオシャレ重視ではなく値段と味だ。きっとこれから連れて行ってくれるハーバリウムもそうなのだろう。
気分転換に連れ出してくれるが私のことをよくわかってくれる彼女は良き理解者だ。
かた焼きそばが届くととても美味しくて量が多いと思っていたのにペロリと食べてしまった。