天涯孤独となったはずなのに幸せに溢れています
ご飯を終えると片付けも一緒に手伝ってくれた。
彼は食器を洗い、私は拭きあげながら食器棚にしまった。
片付いたところでこの前もらった紅茶をまた淹れると、彼のお土産のフルーツゼリーと一緒にテレビの前のコーヒーテーブルに運んだ。
テレビに向かうように並んで座り、手近にあったクッションを抱えた。ついこのクッションを抱えてテレビを見るのが癖になっていた。
「そういえばクリスマスなんだけど、この前は横浜って言ったけど可能なら神戸に来ないか?」
「神戸?」
「そう。出張が神戸だからそのまま帰るのを伸ばせば、と思って。金曜の夜に帰るつもりだったから夕方からはフリーなんだ。可能なら茉莉花が金曜の夜か土曜に来たら一緒に観光できるだろ?」
テレビで前に見たことがあった神戸のイルミネーションがとても素敵だった。まるでステンドグラスのような装飾が電飾で彩られたルミナリエ。間近で見てみたい。
「見に行きたいです!」
私は勢いよく答え、彼の方に身を乗り出すと自然と彼のあぐらをかいた足の上に手を乗せていた。
「良かった。金曜の夜から来る?土曜からにするか?」
「せっかくだから金曜の夜から行きたいけど……私修学旅行以外新幹線にも乗ったことがなくて」
神戸の話がとても魅力的だったが現実に行くとなると不安になる。それに新幹線やホテル代っていくらかかるのだろう。普段は質素な生活をしているし、食事は昼も夜も安治郎でもらうことが多いのでそんなにはかからない。そのため貯蓄は少しはできているが今後の生活を考えると贅沢はできない。
乗り出した身体を戻し、彼の足に置いてしまった手もすっと引き戻しクッションをまた抱えた。
彼は食器を洗い、私は拭きあげながら食器棚にしまった。
片付いたところでこの前もらった紅茶をまた淹れると、彼のお土産のフルーツゼリーと一緒にテレビの前のコーヒーテーブルに運んだ。
テレビに向かうように並んで座り、手近にあったクッションを抱えた。ついこのクッションを抱えてテレビを見るのが癖になっていた。
「そういえばクリスマスなんだけど、この前は横浜って言ったけど可能なら神戸に来ないか?」
「神戸?」
「そう。出張が神戸だからそのまま帰るのを伸ばせば、と思って。金曜の夜に帰るつもりだったから夕方からはフリーなんだ。可能なら茉莉花が金曜の夜か土曜に来たら一緒に観光できるだろ?」
テレビで前に見たことがあった神戸のイルミネーションがとても素敵だった。まるでステンドグラスのような装飾が電飾で彩られたルミナリエ。間近で見てみたい。
「見に行きたいです!」
私は勢いよく答え、彼の方に身を乗り出すと自然と彼のあぐらをかいた足の上に手を乗せていた。
「良かった。金曜の夜から来る?土曜からにするか?」
「せっかくだから金曜の夜から行きたいけど……私修学旅行以外新幹線にも乗ったことがなくて」
神戸の話がとても魅力的だったが現実に行くとなると不安になる。それに新幹線やホテル代っていくらかかるのだろう。普段は質素な生活をしているし、食事は昼も夜も安治郎でもらうことが多いのでそんなにはかからない。そのため貯蓄は少しはできているが今後の生活を考えると贅沢はできない。
乗り出した身体を戻し、彼の足に置いてしまった手もすっと引き戻しクッションをまた抱えた。