天涯孤独となったはずなのに幸せに溢れています
「お花がお好きですか?」
「き、嫌いではないです」
「そうですか。良かった。花は心を和ませ、生活に潤いを与えてくれますからね」
私は頷いた。
けれど私の収入では正直なところ部屋に花なんて飾ったこともない。買ったことさえない。今日だって蘭子に誘われてキャンペーンでなければ縁がなかったはず。
けれどそれを今言ったらどうなるのかわからない。
曖昧な表情を浮かべると男性は立て続けに話を始めた。
「昨日も来させていただきましたが名刺を見ていただけましたか?」
「は、はい」
「ありがとうございます。メモに書きましたが当社の社長が林田様にお会いしたいと申しております」
「あの、私は社長さんを存じ上げておりません。どなたかとお間違いではありませんか?」
私は昨日から疑問に思っていたことを伝えた。
「間違いではありません。林田茉莉花さんにお会いしたいとのことです。林田京香さんの娘さんですよね?お母様との知り合いだと伺っております。とてもお世話になったのでお話しがしたいと申しております。直接こちらに来たいと言っていたのですが多忙なため私が参りました」
母と知り合いなの?でもそんな有名な会社の社長さんなら少しくらい話を聞いていてもおかしくないのかと思うのに、と疑問が残る。
その表情を読み取り、竹之内さんはさらに話を続けた。
「京香さんと25年前に別れた後音信不通だったそうです。社長はずっと探しておられたようですよ。そしてやっとこの前テレビであなたを見かけ、たどり着いたそうです」
「き、嫌いではないです」
「そうですか。良かった。花は心を和ませ、生活に潤いを与えてくれますからね」
私は頷いた。
けれど私の収入では正直なところ部屋に花なんて飾ったこともない。買ったことさえない。今日だって蘭子に誘われてキャンペーンでなければ縁がなかったはず。
けれどそれを今言ったらどうなるのかわからない。
曖昧な表情を浮かべると男性は立て続けに話を始めた。
「昨日も来させていただきましたが名刺を見ていただけましたか?」
「は、はい」
「ありがとうございます。メモに書きましたが当社の社長が林田様にお会いしたいと申しております」
「あの、私は社長さんを存じ上げておりません。どなたかとお間違いではありませんか?」
私は昨日から疑問に思っていたことを伝えた。
「間違いではありません。林田茉莉花さんにお会いしたいとのことです。林田京香さんの娘さんですよね?お母様との知り合いだと伺っております。とてもお世話になったのでお話しがしたいと申しております。直接こちらに来たいと言っていたのですが多忙なため私が参りました」
母と知り合いなの?でもそんな有名な会社の社長さんなら少しくらい話を聞いていてもおかしくないのかと思うのに、と疑問が残る。
その表情を読み取り、竹之内さんはさらに話を続けた。
「京香さんと25年前に別れた後音信不通だったそうです。社長はずっと探しておられたようですよ。そしてやっとこの前テレビであなたを見かけ、たどり着いたそうです」