天涯孤独となったはずなのに幸せに溢れています
「そうですね。私は社長の元で働き3年になります。もちろん大変なこともありますが人として素晴らしい人だと思っております。あんなに素晴らしい人がどうして妻子を持たないのかずっと不思議でした。当社は今まで代々親族で経営されてきたので跡取りも必要かと思うのですが社長は何度結婚の話が出ても断り続けたそうです」
佐倉さんは一度も結婚をしていないの?
竹之内さんの言うようにそもそも家業を継ぐために仕事も辞めたと聞いたので後継がいるのかと勝手に想像していた。
「結婚する気はないし、そもそも親族ではなく優秀な人がトップに立つべきだと公言されているのでこのままいけば親族でない人が上に立つかと思います。そのくらい結婚の意思はないそうです」
「母と結婚の約束をしていたのが原因だと思われてるんですか?」
「そういう主義なのかと思っていましたが、今考えると林田さんのお母様の件が引っかかっているのだと思いました。人探しをずっとされていたのも、見つかったあなたとどうしてもコンタクトを取りたかったこと、昨日のメッセージのこと、どれをとっても社長にとってなによりも大切なことでした」
私は何をどう話したらいいのかわからず困っていると、彼は笑いながらこちらを見つめてきた。
「そんなこと言われても困りますよね。ついつい私も熱くなってしまいました」
頭をかきながらコーヒーを飲む姿を見て、私もひと呼吸おいたあと率直な話をさせてもらった。
佐倉さんは一度も結婚をしていないの?
竹之内さんの言うようにそもそも家業を継ぐために仕事も辞めたと聞いたので後継がいるのかと勝手に想像していた。
「結婚する気はないし、そもそも親族ではなく優秀な人がトップに立つべきだと公言されているのでこのままいけば親族でない人が上に立つかと思います。そのくらい結婚の意思はないそうです」
「母と結婚の約束をしていたのが原因だと思われてるんですか?」
「そういう主義なのかと思っていましたが、今考えると林田さんのお母様の件が引っかかっているのだと思いました。人探しをずっとされていたのも、見つかったあなたとどうしてもコンタクトを取りたかったこと、昨日のメッセージのこと、どれをとっても社長にとってなによりも大切なことでした」
私は何をどう話したらいいのかわからず困っていると、彼は笑いながらこちらを見つめてきた。
「そんなこと言われても困りますよね。ついつい私も熱くなってしまいました」
頭をかきながらコーヒーを飲む姿を見て、私もひと呼吸おいたあと率直な話をさせてもらった。