【完結】エレベーターに閉じ込められたら、恋に落ちました。
「じゃあ、結婚するってことでいいんだな?」
「……はい。します、結婚」
で、あっさりプロポーズを受け入れる時枝さんに、僕自身が一番驚いている。
「じゃあ、結婚するか」
「……はい」
そんなこんなで、僕と時枝さんは結婚することになった。
こんな暗闇の中で二人きりで、ちょっといい雰囲気の年下の女と、年上の男がまさか結婚することになるなんて、誰も思ってなかっただろう。
そんなこんなでエレベーターから抜け出すことが出来た僕たちは、念の為病院に行くことになったが、特に異常はなくそのまま帰宅することになった。
「あの、橋本さん……」
「なんですか?」
病院からの帰り道、時枝さんは僕に問いかけてくる。
「私たち、本当に結婚するんですか……?」
「プロポーズを受け入れたのは、君でしょう?」
なんて言ってみたものの、まだ全然そんな実感はない。
「……ですよね」
「そんなに不安なら、僕が君を一生愛してあげましょうか?」
「えっ?」
「君が僕から離れられないくらい、愛してあげますよ?」
僕はそのくらい、君に本気で惚れているといことだろう。
だから僕に、素直に一生愛してもらえばいいんだよ、君は。
『番外編完結』