Death Contract‐死神の契約‐
やがて、部屋全体が明るくなり、男の姿が見え始めた。
男はダボダボの黒い服を来ていて、その色と対になるように、髪は白だった。伸びきった前髪が、目を隠していた。


「やあレオ君歓迎しますよお久しぶりですね相変わらずで、何よりです」

「そっちは変わったな。痩せたか?」

「さあどうでしょう自分では、分からないですからね」


どうやら、男が変な所で区切るのは癖らしい。
前髪で隠れてはいるが、鈍く光る男の瞳が、春稀を捉えた。
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