Death Contract‐死神の契約‐
「あっ、水島春稀さまでいらっしゃいますかー?」


顔を覗かせたのは、小柄な男だった。


「…ハイ」

「そんなに怯えなくて結構ですよー」

「……はい?」


春稀は思わず聞き返した。


「こちらに、No.13がいますよね?」

「…何の事ですか」

「とぼけなくて結構ですよー」


男の喋り方にムカついた春稀は、ドアを閉めようとした。

その時。


「何の用だ、No.8」


後ろから手が伸びてきて、閉めようとしたドアを再び開けた。
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