Death Contract‐死神の契約‐
「春稀の親父さんって、何してた人だっけ?」

「……さあな」

「え?」

「もう忘れた。家族のことなんか…」

「あ…、…悪い」


翔は、バツが悪そうな顔をした。


「…気にすんな」


春稀はそう言うと、パソコンを閉じ、仰向けになって寝そべった。
翔も、同じようにして寝そべった。


「ねみぃ…」


翔が、大きな欠伸をしながら呟いた。


「ちょい寝るか」


二人の少年は、互いに深い眠りについた。

これから少年の身に起こる事を予知していたのか、していなかったのか。
空は青く、透き通っていた。
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