Death Contract‐死神の契約‐
―「すみませんっ!由佳のっ…、宮葉由佳の病室はどこですかっ!?」

「え、っと…、宮葉由佳様…。えー、207号室になります…」

「ありがとうございますっ!」


春稀は白で統一された病院の廊下を駆け抜けた。


《由佳が事故にあって、今、病院に居るんだ!とにかく、早く来いっ!》


突然の翔からの電話で、春稀の体は考えるより先に動き出した。
いつもは気にする嫌な病院独特の臭いも、この時は気にならなかった。

―ガラガラガラッ!


「由佳っ!」


207号室を見つけた春稀は、勢い良く、中に飛び込んだ。
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