Death Contract‐死神の契約‐
「だから、お前の命と引き換えじゃなくていいって言ってんだよ」

「何故だ」

「気が変わった」


レオは由佳に近づくと、由佳の額に手を添えた。


「……これで、明日の朝10時に目が覚める」

「それだけでいいのか?」

「明日になりゃ分かる」


レオはそう言うと、立ち上がり、ドアに手をかけた。


「どこに行く」

「帰る。暇だしな」


レオは静かにドアを開け、病室を後にした。
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