❤️俺様外科医の溺愛、俺の独占欲に火がついた、お前は俺が守る
第一章 はじめてを捧げた
私は三十六歳、深海まゆ、深海不動産の社長を父に持つ世間知らずのお嬢様である。

三十六にもなって世間知らずって恥ずかしい。

今、私は見合い結婚をする様にと父から言われている。

父のお眼鏡に叶った男性と結婚させてしまおうと父は企んでいる。

このままでは売れ残ると考えているようだ。

冗談じゃない、私は恋をしてお付き合いをして好きな人と結婚したいのである。

「お父様の言いなりにはなりません」

「待つんだ、まゆ」

私は家を飛び出した。

広い通りに飛び出した私は、車のライトに眩しさを感じて、気を失った。

気がつくとベッドに寝かされており、おでこはタオルで冷やされていた。

ここはどこなの?

そこにドアが開いて一人の男性が入ってきた。

「気が付いたか」

その男性はすらっと背が高く、落ち着いた雰囲気のとても素敵な男性だった。

「あのう……」

「急に飛び出してきたからびっくりしたよ」

そうだ、私は家を飛び出して大通りで車に引かれそうになったんだった。

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