❤️俺様外科医の溺愛、俺の独占欲に火がついた、お前は俺が守る
第九章 新たな道
「まゆ、何をしているんだ」

俺は声をかけた。

まゆはゆっくり振り向き、俺をじっと見つめた。

「祐志さん」

俺は心臓が止まるかと思うほど驚いた。

まゆが俺を見て、工藤さんではなく、祐志さんと呼んでくれた。

「ただいま、何していたんだ」

「風にあたっていました、もうお食事ですか」

「あっ、ごめん、まだ作ってない、帰ってきたらまゆの姿が見当たらなかったから、びっくりして探し回っていたんだ」

「そうでしたか、じゃあ、お手伝いしますね」

「ああ、頼む」

まゆは俺と部屋に戻った。

それから、二人で食事の支度を始めた。

こんな些細な幸せに感謝しながら、ずっと続きますようにと祈った。

こんな毎日を過ごしながら、工藤のことを忘れてくれたら、あとは何も望まないと思った。

まゆの笑顔を守ることが出来れば、それが俺の幸せだ。






そんなある日、まゆはふらふらと一人で、外に出てしまった。

その姿をずっと付け狙って居る二つの目があった。

< 100 / 263 >

この作品をシェア

pagetop