❤️俺様外科医の溺愛、俺の独占欲に火がついた、お前は俺が守る
第十四章 藤堂仁の存在
「妊婦か、今何ヶ月だ」

その男は私に聞いてきた。

「六ヶ月です」

「そうか」

その男は私のお腹に手を当てて話かけた。

「おい、ごめんな、ゆっくり寝らんねえよな」

そして私のお腹に触れた。

「仁、何やってるの、そろそろ龍が来るから手はず通りお願いね」

そこへ祐志さんが入ってきた。

私の姿を見て、今まで見たことがなかった表情に変わった。

「龍、久しぶりだな、やっぱり生きてたんだな」

「仁、お前か、まゆに手を出したのは」

「ちげえよ、こいつらだ」

仁と言う男性はチンピラの男二人を指差した。

二人の男は祐志さんが入ってきた時から、佐伯龍と認識して震えていた。

そんなにも、佐伯龍は恐れられていた極道だったんだと思った。

「覚悟しておけよ」

「祐志さん、私は大丈夫ですから」

「まゆ」

「龍、よくも私をホテルに連れ込んでおきながら、置き去りにしたわね、
続きをしてもらうわよ」

「ばか言ってんじゃねえ、まゆを返してもらう」

祐志さんが私の方へ近づいてきた。
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