❤️俺様外科医の溺愛、俺の独占欲に火がついた、お前は俺が守る
まゆはその部分の記憶がない。

「お前もお前だ、潤がお前を抱きたいと言うなら、減るもんでもあるまいに、ちょっと相手をしてやればよかったんだ」

「お父様、何を言っているんですか」

「覚えておらんのか」

まゆは驚いた表情を見せた。

「潤はお前が好きだったんだ、日本に帰ってきて、お前が祐志くんと結婚すると聞いて、ショックだったんだろう、お前を抱きたかったんだよ、お前達は血の繋がりはないんだ、
お前だって潤が好きだったではないか、後もうちょっとで、お前を抱けたのにと悔しがっていたよ」

まゆの手は小刻みに震えた。

「でも、お前が祐志くんと結婚してくれたら、私も金に困らない、老後の面倒は祐志くんに見てもらうとしよう、頼んだぞ」

親父さんはマンションを後にした。

私は愕然とした。

お兄様は薬をやって逮捕されただけじゃなかった。

私を犯そうとした、違う、私はお兄様に犯されてしまったんだ。

時々、夢にうなされる。

祐志さんは前みたいに私を抱きしめない。
< 32 / 263 >

この作品をシェア

pagetop