❤️俺様外科医の溺愛、俺の独占欲に火がついた、お前は俺が守る
「工藤さん、痛いです」

「あっ、すまん」

工藤さんは私から慌てて離れた。

「怪我は大丈夫ですか」

「こんなの日常茶飯事だ、それより記憶戻ったのか」

「いいえ、まだ」

工藤さんは驚いた表情を見せた。

「工藤組のこうたさんに聞いたんです」

「あの野郎、男のくせにベラベラと喋りやがって」

「私はちゃんとその、工藤さんの女としての役目を果たしていましたか」

「いや、一度も抱いてねえ」

「どうして」

「俺をその気にさせられなかったんだよ、つまり、お前の裸見ても興奮しなかった」

「嘘」

「嘘じゃねえよ、最近外科医に抱いて貰ったか」

まゆは答えなかったが、真っ赤な顔をしたのが答えを物語っていた。

「外科医とは相性がいいんだろう、残念ながら、俺との相性は良くねえな」

工藤さんの表情から嘘をついているのが感じられた。



私は自分の病室に戻った。

祐志さんは様子を見に来てくれた。

お父様の借金はどうなってるのか、このまま工藤さんに払ってもらっていいわけない。

< 66 / 263 >

この作品をシェア

pagetop