お転婆姫は命がけ。兄を訪ねて三千里!
三 招かざる客は不幸の前兆
敵陣に王族旗が上がっているという話が朝議の席で取りざたされるよりも前に、パレマキリア王国国王名代として、王太子のダリウス・ルーウェン・デ・ラ・ヴームがデロス王宮を電撃訪問したのは、翌日の朝の事だった。
アルフレッドが王族旗の特定に新たに人を派遣している間に、旗の持ち主の方からわざわざ出向いてきてくれてしまったというのが実際のところだった。
「ああ、なんで、よりにもよってダリウス王太子なの・・・・・・」
アイリーンは王宮の門前に迫った旗を見るなりため息をついた。
そんなアイリーンの姿に、二匹が任せろとばかりに凛々しい顔をして目を鋭く光らせた。
(・・・・・・・・国王の名代であるダリウス王太子に怪我でもさせたら、もう和平どころの騒ぎじゃなくなってしまう。それこそ、あのダリウス王太子の性格なら、デロスの民を皆殺しにし兼ねない・・・・・・・・)
「ローズ、絶対に、何があってもアイジーとラフディーを私の部屋から出さないでね。絶対に、二匹ともダリウス王太子を見たら攻撃するから」
アイリーンはローズマリーに言い置くと、念のため二匹にも部屋から出ないようにと命令をして自室を後にした。
アルフレッドが王族旗の特定に新たに人を派遣している間に、旗の持ち主の方からわざわざ出向いてきてくれてしまったというのが実際のところだった。
「ああ、なんで、よりにもよってダリウス王太子なの・・・・・・」
アイリーンは王宮の門前に迫った旗を見るなりため息をついた。
そんなアイリーンの姿に、二匹が任せろとばかりに凛々しい顔をして目を鋭く光らせた。
(・・・・・・・・国王の名代であるダリウス王太子に怪我でもさせたら、もう和平どころの騒ぎじゃなくなってしまう。それこそ、あのダリウス王太子の性格なら、デロスの民を皆殺しにし兼ねない・・・・・・・・)
「ローズ、絶対に、何があってもアイジーとラフディーを私の部屋から出さないでね。絶対に、二匹ともダリウス王太子を見たら攻撃するから」
アイリーンはローズマリーに言い置くと、念のため二匹にも部屋から出ないようにと命令をして自室を後にした。